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2025.06.07

金継ぎっていつからあるの?その起源とストーリー


こんにちは!京都ももうすぐ梅雨入りです!
雨だと外での活動がしにくくなると思いますが、
金継ぎは室内でゆっくり取り組めるのでこの機会にいかがでしょうか?


体験に来てくださったお客様から、よく聞かれるのが
「金継ぎっていつからあるんですか?」
「中国にも金継ぎってあるの?」という質問。

たしかに、気になりますよね。
今日はそのあたりを、ざっくりとご紹介します。

金継ぎが生まれたのは室町時代(14〜16世紀)ごろの日本。
ちょうど茶の湯文化が広がっていた時代です。

高価な茶碗が割れてしまったとき、漆で直して金で装飾するという“再生の美”の発想が生まれました。
ただ直すだけでなく、「割れた歴史も美しさに変える」という考え方です。

「中国にも金継ぎはあるの?」という質問に対しては、
金継ぎという技法は日本独自のものですが、
中国にも昔から器を修復する文化はありました。

そのひとつが、**「かすがい(鎹)」**という金具を使った方法です。
これは、割れた陶器のパーツを金属製の“かすがい”で外から固定するという修復方法。
見た目はホチキスの針を大きくしたようなもので、
中国の骨董品の中には、実際にこの方法で修復された器が残っています。

当時の中国では、「使えるように直すこと」が目的だったため、
装飾性よりも実用性を重視した方法だったと考えられます。

日本では「壊れたものにも意味がある」という**“わびさび”の精神**から、金継ぎが発展していきました。

近年は、海外の人たちも金継ぎに魅了されています。
「壊れたものに美を見出し、あえて“見せて”直す」という哲学が、多くの人に響くようです。

とくにミニマリズムやサステナブルな価値観が広まる中で、
「金継ぎ」は単なる修復を超えて心の在り方としても注目されています。

金継ぎは、室町時代の日本で生まれた伝統技法。
似たような素材や技法が中国にあっても、「金継ぎ」という発想は日本ならでは。

ただの修復ではなく、「壊れたものにこそ美しさを見出す」という
深い価値観が込められているのです。

体験に来られた際には、ぜひそんなお話も楽しんでくださいね!

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